妻、磯前隆子は、手先が器用で、季節ごとに刺繍を施したテーブルクロスの上に、得意の手料理を並べ食卓を彩っていました。孫が小学生の頃は、上履き入れや吊るし雛を作り、その健やかな成長を願い、慈しんでいました。
また長男がスイスに住んでいる影響でエーデルワイスが好きになり、愛用のネッカチーフのエーデルワイスの模様を石塔に彫刻することにしました。
『南無阿弥陀佛』の文字は、生前いつも眺めていた自宅に飾ってある掛け軸の書を彫刻しました。
石塔の側面は、夫婦で良いと思っていた自然肌のデザインを取り入れました。また忙しくてなかなかお墓参りに来られない次男を思い、雑草が生えないような全面敷石にし、暗くてもお墓参り出来るようソーラー灯篭を設置しました。
建碑法要では、妻が集めていた絵蝋燭を飾り、好きだったケーキや果物をお供えして、執り行いました。
このお墓は、故人やこれから継承する人を思い、様々なデザインや工夫を施し作りました。
是非、大事に守ってくれたら幸いです。